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ぱし
大学生ブロガー
大学生書評ブロガー。
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【あらすじ要約】「桜のような僕の恋人」は実話?ファストフォワード症候群は実在する病気なのか

悩んでる人

桜のような僕の恋人って実話なの?
ファストフォワード症候群って実在する病気なの?

桜のような僕の恋人について詳しく教えて!

こういったお悩みを解決していきます。

この記事を読んでわかること
  • 桜のような僕の恋人が実話なのか知りたい方
  • ファストフォワード症候群は実在する病気なのか知りたい方
  • 桜のような僕の恋人のあらすじを知りたい方

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目次

実話なのか

結論から言うと実話ではありません。

実話なのかと思われるほどリアルで感動する物語だからこそ「実話なの?」という噂が流れるのでしょうね。

そんな実話と言われる程の名作である本書は2022年3月現在で累計70万部を突破しています。

ファストフォワード症候群は実在する病気なのか

話の中でも出てくるファストフォワード症候群と呼ばれるヒロインが患う病気があります。

病状は、人よりも早く老っていきます。

その病気は実在するのか気になった方も多いはずです。



結論、実在しません。

が、別名ウェルナー症候群と呼ばれる似た病気がありました。

ウェルナー症候群とは

ウェルナー症候群を詳しく調べたところ、

ウェルナー(Werner)症候群は、1904年にドイツの医師オットー・ウェルナー(Otto Werner)により初めて報告された稀な遺伝病です。この病気は、思春期を過ぎる頃より急速に老化が進んでいくようにみえることから、「早く老いる」病気=早老症のひとつといわれています。20歳代から白髪、脱毛、両目の白内障がおき、手足の筋肉や皮膚もやせて固くなり、実年齢より「老けて見える」ことが多くなります。糖尿病や脂質異常症(コレステロールや中性脂肪の異常)も多く、かつては多くの患者さんが40歳代で悪性腫瘍や心筋梗塞などにより亡くなっていました。今では治療法の進歩により寿命が延びて50~60歳代の方もいらっしゃいます。その一方で足先や肘などの深いキズがいつまでも治らず(難治性皮膚潰瘍)、感染を繰り返して足を切断してしまうなど、なお多くの患者さんが大変な日常生活の苦労を強いられています。

千葉大学大学院医学研究院から引用

とのことでした。

話の中で出てくる病気と同じような病状ですね。



しかし、話の中でのファストフォワード症候群はウェルナー症候群よりも老化の速度が早いです。

上記の千葉大学大学院医学研究院の内容から見ても治療法が進歩し、50~60歳の方もいるとのことです。

本書の紹介

美容師の美咲に恋をした晴人。彼女に認めてもらいたい一心で、一度は諦めたカメラマンの夢を再び目指すことに。そんな晴人に美咲も惹かれ、やがて二人は恋人同士になる。しかし、幸せな時間は長くは続かなかった。美咲は、人の何十倍もの早さで年老いる難病を発症してしまったのだった。老婆になっていく姿を晴人にだけは見せたくないと悩む美咲は……。桜のように儚く美しい恋の物語。

※本書裏面内容

登場人物

朝倉晴人…プロのカメラマンを目指すも一度挫折するも、美咲に出会いもう一度プロのカメラマンを目指すようになる。

有明美咲…晴人の通う美容院で働いている。24歳にして人よりも数十倍もの早さで老化する病を発症する。

有明貴司…美咲の兄。親が早くに亡くなり、美咲の面倒をみている。

吉野綾乃…貴司の恋人。貴司にプロポーズされる。

目次

第一章 春

第二章 夏

第三章 秋

第四章 冬

第五章 新しい季節


映画化情報


Netflixにて2022年3月24日にて全世界同時配信中

監督:深川栄洋
脚本:吉田智子
主題歌:Mr.Children「永遠」(TOY’S FACTORY)
出演:中島健人 松本穂香
永山絢斗 桜井ユキ 柳俊太郎(柳は旧漢字が正式表記) 若月佑美
要潤 眞島秀和 モロ師岡 /及川光博
音楽:伊藤ゴロー
劇中音楽:くじら
企画・制作:Netflix

こちらから映画を見ることができます↓

https://www.netflix.com/title/81380719

あらすじ要約 ※ネタバレ注意

桜が満開の季節に晴人は下北沢の美容院にいた。

晴人の担当は美咲。

晴人は美咲を初めて見たときに猫のような瞳の愛らしさに一目惚れしていた。



今日こそはデートに誘おうと決心するも中々言い出せずにいた。

晴人はレンタルビデオ屋でアルバイトしていることを嘘をつき、昔目指していたカメラマンだと言っていた。

美咲はカメラマンだと信じていたことから、「最近は桜を撮ったりしているんですか」と尋ねる。



これを機に晴人は振り返り「もしよければ一緒に桜でも……」

その瞬間に美咲は晴人の耳たぶを切ってしまう。



病院に運ばれるも大事には至らず病院を出ようとすると美咲が待っていた。

美咲は申し訳無さから「なんでもします」と言う。

晴人はそれを聞きデートに誘うことに成功した。



デート当日、青々とした天気でお花見日和。

そんなこともあって、どこも大渋滞。

晴人は空回りし、デートは失敗だった。



しかし、これ以上嘘を続けるのは良くないと思い本当はレンタルビデオ屋でアルバイトをしていると告白する。

美咲はそれを聞き晴人に対して嘘をつかれていたことではなく、夢を諦めたことに対して怒った。

晴人はそんな美咲の言葉に刺激を受け、「美咲さんに相応しい男になってみせます」と宣言する。



晴人はそれ以降プロのカメラマンになるためにアシスタントとして働き始めた。

仕事が忙しいこともあり、中々連絡できずにいた。



それから一ヶ月後、美咲を食事に誘った。

アシスタントとして働きだしたことなどを話した。

遅めの誕生日プレゼントもそこで渡した。

美咲の色と思い、桜色のシザーケースをプレゼントした。



プレゼントも、食事もご馳走になり、美咲は何か返したいと思いヘアカットをプレゼントする。

その時美咲は「どうして、私なんですか」と尋ねる。

晴人は「あなたがいいんです」「美咲さんに恋をしたからです」「僕は、あなたを好きになれてよかった」と自分の思いを伝えた。



電車での別れ際で、美咲は「あなたにのこと考えてもいいですか」と尋ねる。

晴人は「待ってます!」と伝えた。



デートの翌日、美咲は熱を出した。

そんなこともあり、晴人とは二週間連絡が取れていなかった。



体調が治り、美咲は晴人に電話をした。

今晩会う約束をした。



美咲は勇気を出して晴人に「わたしも、あなたのこと好きになりたいです!」「だから、わたしでよかったら付き合ってください」と伝えた。

晴人はこの答えに大喜びした。

本格的な夏になってきた頃から美咲は体調を崩すことが多くなった。

駅前の病院へ行っても特に異常は見つからなかった。

念のために大学病院でも検査をしてみた方が良いとのことだった。



美咲の兄の貴司は銀行へ行き、その帰りに買い物へ行った。

その隙を利用して晴人を呼び出した。

晴人は急いでのど飴や、美咲の好きなゼリーを買ってきてくれた。



そんなひと時を過ごしていると貴司が帰ってきた。

貴司は追い返すようにして晴人を家から出した。

追い返された後、二人は電話で「元気になったら花火大会に行こう」と約束をした。

そこから数日経つと検査した大学病院から連絡が来る。

慶明大学病院で遺伝疾患の専門医の神谷からの電話だった。

電話を取ったのは貴司だった。

追加で検査したいことがあるという連絡だった。



美咲は体調も良くなり普段と何ら変わらなかった。

花火大会当日になり、美咲は喜んで晴人に会いに行った。



浴衣を着た美咲を見て晴人は「可愛いです」と伝える。

案の定花火大会は人で溢れかえっていた。

ゆっくり見れる場所は無いかと取り急ぎ、美咲とはぐれてしまう。



晴人は美咲を探し、もう離れないように手を繋いだ。

その後、花火に隠れて二人はキスをした。



美咲は貴司から大学病院から連絡があったことを伝えた。

二人で病院へ向かい、面会室に通された。

そこには神谷がいた。

神谷は美咲が「早老症に冒されている可能性があります」と伝えた。

遺伝子検査をしないとはっきりとしたことはわからない「ファストフォワード症候群」だという。

この病気は人より数十倍もの早さで老化する病だった。



美咲は精密検査を受け、結果は「早老症」だった。

美咲は暗いまま晴人とデートへ行った。

何も知らない晴人は美咲に「美咲が最後の恋人だ」とプロポーズする。

美咲はプロポーズを聞いたとき「うん」と答えたかったが、「気が早いよ」と誤魔化した。



その後、美咲は晴人の家に泊まった。

美咲は最後の思い出として晴人に最初で最後に抱かれた。

お婆さんになっていく姿を晴人だけには見られたくないと思い、「時々でいいから、わたしのこと思い出してね」と眠る晴人の頬に口付けをして黙って晴人の家を出た。

美咲は晴人との距離を一方的に遠ざけていった。

それでも晴人は毎日のようにメールや電話をしていた。



ある日、晴人の携帯が光った。

美咲からの着信だった。

内容は元カレと寄りを戻すから別れてほしいとのことだった。

晴人は「最低だな」と言い、美咲は最後に「わたしのこと、もう忘れて」と告げられた。



美咲はさらに老化が進み、色々な病気になることが多くなった。

美咲は病院に入院することとなる。

美咲は自分の容姿が老いていくのが怖く、常にカーテンを閉めてガラスに反射する自分を見ないようにしていた。



美咲はこれまでに老いを抑制させるために肌に良い食べ物や、スキンケアは欠かさず行ってきた。

そんな美咲を見て、貴司の恋人である綾乃は化粧品を扱う仕事をしていたことから、沢山の化粧品をプレゼントしてくれていた。



そんな美咲は自分よりも年上や年下の人の容姿に対して嫉妬を抱くようになる。

美咲は、綾乃に対しても嫉妬していた。

このままだと大好きな綾乃を嫌いになってしまうと思い、「もう来ないでほしい」と伝えた。

季節は冬になり、クリスマスが近づいていた。

貴史は美咲に贈れるプレゼントはないかと考えていた。



貴史が出した答えは晴人と美咲を会わすことだった。

晴人の事務所へ向かい、美咲が難病だと伝えた。



それを知った晴人は美咲の家へ向かって走った。

顔を見られたくない美咲は襖越しだったらと晴人を家に入れた。

晴人は素直に自分の気持ちを伝えた。

「美咲がどんな姿になっても大好きだよ」と。



それから晴人は毎日のように美咲の部屋の前で話続けた。

美咲は毎日の晴人の話を聞く時間が大好きだった。



そんな日々も束の間、美咲は入院することになった。

しかし、美咲は「退院したい」と告げる。

「晴人君が今日もきっと会いに来てくれるから、だからどうしても帰りたいんです」と。

それを聞いた神谷と貴史は美咲を退院させた。



その頃、晴人はある決断をしていた。

それは美咲との約束を果たすことだった。

「美咲さんに相応しい男になってみせます」と言ったからには一人前のカメラマンにならなければと晴人は思った。



事務所の先輩が来月写真展を開くことを知っていた晴人は先輩にお願いして自分の写真も飾ってほしいと懇願した。

晴人はそこで飾らせてもらう写真は決めていた。



晴人は写真展のことを真っ先に美咲に伝えに行った。

美咲はパンフレットを一枚貰った。



写真展当日になり、美咲は行くか行かないをパンフレットをチラチラ見ながら悩んでいた。

しかし、晴人に今の自分の姿を見られるのが怖かった。

貴史からの後押しもあり、美咲は写真展最終日に見に行く事を決意する。



少しでもいい姿を見てもらいたい美咲は久しく化粧ポーチを手に取った。

美咲は杖を付いて写真展会場へ向かった。

会場を周り、ようやく晴人の展示スペースになる。

そこには晴人と美咲が見た景色だった。

作品の最後にはタイトルが綴られていた。

「変わらないもの」



美咲は変わっていく自分が怖かった。

美咲は涙を拭い思った。

「変わらないものもあるんだ」と。

美咲は晴人に会いたくなった。

美咲は受付の人に「朝倉晴人さんは」と聞く。

晴人は知り合いを迎えにいくと言い出たらしい。

美咲は自分の身体の痛みに耐えながらも晴人を探した。

その頃晴人も美咲の家に着いており、入れ違いだったと気付いた。

お互いに探し回った。



美咲は公園の入り口に晴人がいることに気付いた。

晴人もキョロキョロとしていて美咲を探している様子だった。

美咲はあの頃のように「晴人君」と呼ぼうとした時、ピンクのニット帽が風で晴人の方へ飛んだ。

晴人はそれを拾い、美咲の方へ向かって歩いてくる。

晴人は「どうぞ」と渡してきた。

この瞬間美咲は気付いた。

晴人は美咲だと気付いてないことに。

美咲は自分の気持ちを押し殺し、「ありがとう」と伝えた。

晴人は再び美咲を探して行った。



その数日後美咲は静かに息を引き取った。

晴人が美咲が死んだことを知ったのはそのまた数日後だった。

晴人は美咲の家へ行った。

「最後に美咲の部屋を見せてほしい」と晴人は言った。

そこで見たのはピンクのニット帽だった。

晴人は美咲だと気付けなかった自分を責めた。

最後に、貴史から晴人へ書いた美咲の手紙を渡された。



新しい季節

晴人は二月に仕事を辞めていた。

何もやる気が起きず時間が経つのを待ってベッドで過ごしていた。

晴人は美咲からの最後の手紙を読んだ。

何度も読み返した。

震えた字で書かれた手紙は痛々しくて、それでいてとても温かい。

手紙には気付かれなかったことに対して心を痛めていたはずなのに、「今回は会えなかったね」と綴られていた。

晴人は彼女を思いながら手紙を大事に抱きしめた。



晴人はこれからも美咲のために写真を撮ることを決意した。

感想

美咲は、晴人の優しい言葉に助けられる場面が多かったです。

晴人は素直な気持ちを伝えているだけかもしれませんが、その言葉が美咲を救っていたんです。



逆に言えば、何気ない一言で傷付けてしまうこともあります。

いい意味でも、悪い意味でも、大切な人からの言葉は特別でです。


あなたが大切だと思っていない人でも向こうからすればあなたは大切な人かもしれません。

そう思うと、大切じゃない人だとしても自分の言葉一つで誰かを一喜一憂させていると思うと安易な気持ちで発言してはならないなと思いました。



誰に対しても言葉選びは慎重に選ぶべきではないかと思える一冊でした。

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